九州オールトヨタ つながる九州

境美希

「100年後も誇れる仕事を、大好きな福岡で」
境美希が移住で気づいたこと

多くの人が、恋愛でひと目惚れすることはあっても、「街」に対してひと目惚れする機会はそうそう多くはないでしょう。

現在、福岡でホテル「ZABaN」を経営する境美希さんは、そんな稀少な経験をしたひとり。東京や埼玉で育った彼女が、遠く九州の地に降り立ったことから、人生の歯車が大きく動き出します。

パートナーと一緒に、トキメキを感じた街で始めた事業が、いつのまにか多くの人を巻き込み、ひとつの輪に。その中心にいる彼女の胸中には「福岡へ還元したい」という強い想いが込められているのですーー。

きっかけは旅行だったのに…
いつのまにか「ホテル」経営へ

東京でご主人の健太郎さん(当時はパートナー)と共に「ウェブブランディング事業」を運営していた境さんは、あるとき旅行で福岡を訪れました。たった3泊の旅だったものの、すぐに街や人の雰囲気の良さの虜になったと言います。

様々な土地で暮らした経験のある健太郎さんから、ローカル暮らしの面白さを聞いていたこともあって、即決で福岡の家を借り、往復生活をスタートさせた境さん。

「福岡に知り合いはひとりもいませんでしたが、パートナーも一緒だったので、不安はありませんでした」

もともと街づくりに興味を持っていたこともあり、目には見えない無限の可能性が「福岡なら自分のやりたいことが実現できる!」と背中を押してくれました。

その後、境さんの「土地の魅力を凝縮したビジネスをしたい」という考えと、健太郎さんの「地域を活性化させたい」という想いが合致。ホテル経営に着手します。

ホテルの場所は、志賀島(しかのしま)に決定。以前は、割烹料理店だった建物です。当初は、スタッフ数人で泊まり込んでセルフリノベーションをしていたものの、地元民やSNSでプロジェクトを知った方々が、手伝いに来てくれるようになったそう。

「ホテルがオープンして数年経ちますが、みなさんの協力がなかったらまだ作業は終わっていなかったかもしれません(笑)」

手伝ってくれた人たちも、彼女の「本気の姿」を見たからこそ、ひと肌脱いでくれたのかもしれません。

「100年後も誇れる仕事」をしたい

とくに呼び込みをしたわけでもないのに、SNS経由で手伝いに来てくれた人数は約100人。九州を中心に、様々な地域から足を運んでくれたのだとか。

リノベーション中にも様々な方が声をかけてくれたそうですが、印象的だったのが2人の小学生の男の子を連れて来た主婦の方の言葉。「なぜ手伝いに来てくれたんですか?」と訪ねると、こんなふうに返ってきたそうです。

「子どもたちに、大人が夢を叶える姿を見せたかったんです」

いつか息子たちに「ほら、あのとき。夢を叶えた大人がいたでしょ?」と教えるために連れて来たのだそう。

境さんが会社の理念にもしている「100年後も誇れる仕事をする」という想いは、結果的に、未来を背負う子どもたちにもバトンを託すことができたのです。

そんな多くの人を巻き込み、人生のターニングポイントのきっかけを作ったホテル「ZABaN」は、境さんが28歳のときに完成。福岡に半移住してから約1年後のことでした。

ホテルのコンセプトは「大切な人と大切な時間を」。部屋や備品にもこだわっていて、3世代が川の字になって寝ることができる部屋も用意されています。こちらは利用者から満足の声が多いのだとか。

「完成後も自分たちが愛せるように」と、セルフリノベーションでホテルを建設した境さん。彼女の想いが成就した結果、福岡を訪れる人や島民にとって「愛される」宿になったのです。

「福マルシェ」成功の秘訣は
ラブレターとナンパ!?

「ZABaN」では、地元をプレゼンするべく、食器、食材、インテリアは福岡産を使用しているそうです。

食材選びをするなかで、福岡の畑へ行ったときのこと。「魅力的な生産者がたくさんいるのに、その商品を直接買える場所が少ない」という課題を感じたと言います。

境さんはすぐに、生産者とお客さんをマッチングさせる場所「福マルシェ」をオープンします。

「福マルシェ」は、毎月30店舗ほどが出店するイベントで、2018年7月 からスタート。毎回約1,000人もの人が来場しているそうです。野菜、果物などの販売はもちろん、地元のアーティストがパフォーマンスする場としても利用されています。

出店してもらう生産者は紹介がほとんどで、オファーをかけていくスタイル。クライアントをくどく際には、自分たちの介在価値を考えた上で、リスペクトとインスパイアの2つを大事にして、掛け算をしていくそう。

直接足を運ぶことを「ナンパ」、メールやメッセージを送ることを「ラブレター」と呼ぶ、ユニークなスタイルで声をかけるそうです。

「好きな人に告白をするくらいの気持ちでオファーをかけると、心を開いていただけることが多いんです!」

これからも独自のスタイルで、今後も「福マルシェ」の開催場所を増やしていきたいと語ります。

福岡に住み始めた頃は、優しく受け入れてくれた地元の人に「なかなか恩返しができない…」と悩んでいたものの、ホテルやマルシェ事業を通して、最近ようやく「少しは貢献できているかな」と感じるようになったと言います。

旅行先での衝撃的な出会いで恋に落ち、いまでは福岡に嫁いだ(移住した)境さん。「福岡が『私の故郷』です」と語るように、彼女のバイタリティの源は「地元への愛情と、貢献したい気持ち」なんだと感じました。

そんな境さんが活躍する
福岡の街で乗りたいのは、
このクルマ!
C-HR

「波打つようなデザインが、志賀島にある私たちのホテル「ZABaN」のイメージとも合っていてすごくいいですね!女性的なフォルムもお気に入り。仕事柄、たくさんの荷物を積んで移動することも多いので、収納力が高そうなのも好印象です。福岡はクルマで移動できるとさらに楽しさが広がる街。こういうコンパクトで運転しやすい1台がいいですよね」

境 美希さん

Hotel ZABaN 共同オーナー・福マルシェ代表
夫と共同経営しているホテル「ZABaN」は、バックパッカーから3世代の家族連れまで利用できるとあって、日本のみならず、海外から訪れる人も多い。月に1回のペースで「福マルシェ」も開催中。地元生産者と購買者のマッチングの場を提供している。

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